「将来的に子どもに関わる仕事がしたい」
「副業で教育事業を始めたい」
「地域で求められる塾をやりたいけど、開業資金や集客が不安…」
そんな方に知ってほしいのが、M&A(事業譲渡)で既存の学習塾を買収するという方法です。
実はいま、地方を中心に生徒数が安定している塾・黒字の個人塾・地域密着型の進学塾などが買収対象として流通しています。
ゼロから立ち上げるよりも、すでに“動いている塾”を引き継いだ方が、圧倒的に楽で、早く、成功率も高いのです。
なぜ今、「学習塾のM&A」が注目されているのか?
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少子化で競争が激しくなり、大手塾から個別型・地域密着型へニーズが変化
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塾長の高齢化によって“生徒がいるのに後継者がいない”ケースが多数
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フランチャイズではなく“すでに黒字の個人塾”を買って始めるという合理的な方法が広がっている
学習塾のM&Aとは?
M&Aによって引き継げるもの
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教室物件(賃貸契約含む)
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備品・教材・看板・塾名などのブランド
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生徒・保護者・スタッフ(講師)との契約関係
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学習カリキュラム・マニュアル・学年別進度資料
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広告媒体(ホームページ・LINE・チラシ・地域媒体)
開業との違い
比較項目 | M&Aで買収する場合 | ゼロから開業する場合 |
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初期費用 | 300万〜800万円程度 | 500万〜1500万円程度 |
生徒獲得 | すでに一定数在籍 | ゼロからの集客 |
スタート時の売上 | 月商20万〜100万円以上 | なし |
収益化までの時間 | 1〜2ヶ月 | 半年〜1年 |
学習塾の買収に向いている人とは?
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教員・塾講師経験者(独立志向が強い方)
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教育業界に興味がある会社員(副業または転職前提)
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地方移住・Uターン後に地域で働きたい人
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自分の子育て経験や得意分野を活かしたい主婦・元教員
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中小企業として教育分野に参入したい法人(多角化戦略)
買収までの流れ(6ステップ)
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予算と希望条件の整理(立地・対象学年・教室規模など)
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譲渡案件の調査・選定(売上・生徒数・講師数・教室状況)
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現地訪問と塾長・スタッフとの面談
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事業内容・会計・契約関係のデューデリジェンス(調査)
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価格交渉・譲渡契約の締結(法務・会計士の支援あり)
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引継ぎ期間の運営練習 → 完全独立へ
買収価格の目安と必要資金
生徒数 | 月商の目安 | 買収価格の相場 |
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〜20人 | 20〜40万円 | 100〜300万円 |
30〜50人 | 40〜80万円 | 300〜600万円 |
50人以上 | 80万円〜 | 500〜1000万円以上 |
※売上や利益の1〜2年分+ブランド・設備・講師・教材などの無形資産を含んだ価格であることが多いです。
成功しやすい塾の特徴
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保護者との信頼関係が強い(クレームが少ない)
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講師の定着率が高く、授業満足度が安定している
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独自カリキュラム・進路指導ノウハウがある
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生徒の学年分布が偏っていない(特定学年依存でない)
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SNSやWeb・LINEによる情報発信が整っている
実例紹介:成功事例と失敗事例
● 成功例:元小学校教員が地域個人塾を買収して独立
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生徒25名の小規模塾を350万円で買収
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教室・教材・保護者対応マニュアル付き
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オンライン面談を追加して単価アップに成功
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年商1000万円を突破。スタッフ2名雇用
失敗例:駅前大型塾を買収したが、運営に苦戦
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生徒60名の学習塾を700万円で買収
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実務経験ゼロ+講師管理がうまくいかず、講師が離職
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保護者対応でも不満が出て、生徒減少 → 売却へ
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対策:運営管理・教育経験者とのチーム体制が重要
よくある質問(Q&A)
Q:教育経験がなくてもできますか?
→ カリキュラムや授業自体は既存講師が継続可能な場合もあり、「運営者=教育者」でなくても可能です。
Q:フランチャイズとの違いは?
→ ブランド料やロイヤリティが不要で、柔軟な運営が可能。反面、運営ノウハウは自分で学ぶ必要あり。
Q:副業として運営は可能?
→ 小規模塾なら、教室長を雇い、裏方に徹することで可能。ただし完全放置は難しいです。
Q:融資は受けられる?
→ 日本政策金融公庫の「新創業融資制度」などが活用可能です。M&A案件は評価されやすい傾向があります。
まとめ|“教える”よりも“続ける”塾経営を目指そう
塾経営は“教育への想い”だけではなく、継続・運営・収益のバランス感覚が必要です。
ゼロから教材やカリキュラムを開発し、生徒を一から集めて開校するより、すでに“できあがっている塾”を引き継ぐ方がはるかに現実的。
M&Aによって塾を買収すれば、
“先生”から始めるのではなく、“経営者”として教育事業に関われます。
塾経営に興味がある方は、ぜひ「買う」という選択肢も視野に入れてみてください。
あなたの理想の学び場づくりが、ここから始まるかもしれません。