第一生命ホールディングス株式会社(8750)は、
英国のオルタナティブ資産運用会社Capula Investment Management LLPおよびCapula Management Limited(ケイマン諸島)(以下、総称して「Capula」)に対して、約10.3%の追加出資を実施することを発表しました。
これにより、同グループの出資比率は合計で約15%となり、持分法適用会社としてボードメンバーも派遣される予定です。
Capulaとは
Capulaはロンドンに本拠を置くオルタナティブ資産運用会社で、
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債券裁定戦略
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クライシス・アルファ戦略
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グローバル・マクロ戦略
といった高付加価値な運用スタイルに強みを持っています。
機関投資家向けにグローバル規模での投資機会を提供する実力派です。
出資の目的と狙い
第一生命HDは、同社グループのアセットマネジメント事業の中核育成を目的として今回の出資を決定。
主な狙いは以下の通りです:
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持分利益の取り込み:2026年度以降、年間50億円規模の収益寄与を見込む
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リスク分散:国内外の金利動向に依存しない資産運用ポートフォリオの強化
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事業シナジー:共同商品開発を通じた運用商品の拡充と販売ネットワークの活用
出資スキームと今後の展望
本件は、第一生命HDの100%子会社である第一生命保険株式会社を通じて実施され、出資完了は2025年5月中を予定。
今回の出資によって、
第一生命HDはCapulaに対するガバナンス強化と経営関与を進めるとともに、中長期的な資産運用収益力の底上げを図ります。
第一生命HDは近年、国内生命保険事業だけでなく、海外資産運用事業の拡大にも注力。
本件は、グローバル分散型の収益ポートフォリオ構築を目指す動きの一環といえます。