マルハニチロ株式会社（1333）は、欧州事業を管轄する連結子会社Maruha Nichiro Europe Holding B.V.（MNEH）を通じて、
オランダの水産物加工会社Van der Lee Seafish Beheer B.V.（以下：VDLグループ）を買収すると発表しました。
同時に、MNEHへの40百万ユーロ（約64.8億円）増資を実施し、その資金を活用してVDLグループの株式取得が行われます。
また、MNEH傘下のSeafood Connection Holding B.V.（SCH）は、
オランダの冷凍魚介類販売会社King Fish Selection B.V.の株式29％を追加取得。
これにより、マルハニチロの持株比率は80％となります。
各社の位置付け
-
MNEH：マルハニチロの欧州統括持株会社
-
SCH（Seafood Connection Holding B.V.）：冷凍水産物の販売を中心としたオランダの中核子会社
-
VDLグループ：水産物の卸売・加工に強みを持つ現地企業
-
King Fish Selection B.V.：高級魚を中心とした冷凍水産物販売企業
買収の概要とスキーム
-
取得株数：12,222株（議決権比率70％）
-
取得価額：非開示
-
株式取得日：2025年5月27日（予定）
マルハニチロはこれまで、欧州における事業展開として冷凍食品・加工品の販売を拡大してきましたが、
今回の買収により、水産加工品の上流から下流までのサプライチェーンを補完し、欧州市場での競争優位性を強化する狙いです。
今後の展望
今回の買収により、マルハニチロは
-
欧州における水産加工体制の強化
-
地元市場向け商品開発力の向上
-
グローバルサプライチェーンの最適化
といった経営戦略の実現に向けた布石を打つことになります。
また、すでに出資比率を80％としたKing Fishとの連携を深めることで、欧州域内でのプレゼンス向上も視野に入れています。