清水建設、日本道路の完全子会社化へ──TOB実施でグループ経営の一体化を推進

清水建設株式会社(1803)は、

連結子会社である日本道路株式会社(1884)の完全子会社化を目的とした公開買付け(TOB)の実施を発表しました。

日本道路もこれに賛同しており、TOB成立後には上場廃止となる見込みです。

 

両社の事業概要

  • 清水建設:国内外の建設事業を中心に、開発事業、関連サービスを展開する大手ゼネコン。

  • 日本道路:舗装工事をはじめとする建設事業、アスファルト合材等の製造・販売、PPP・PFIなどの共創事業を手がけるインフラ関連企業。

本件TOBの狙いと背景

清水建設は、日本道路とのグループ経営の一体化を図ることで、次のような経営シナジーの最大化を狙います。

  • 両社の市場・技術・顧客基盤の共有と相互活用

  • ノウハウの融合による競争力の強化

  • 建設・インフラ領域におけるバリューチェーンの強化

また、日本道路が有する舗装・道路工事の専門技術と、清水建設の総合建設力を統合することで、成長戦略の加速が期待されます。

TOBの概要

  • 買付予定株数:21,924,514株

  • 買付価格:1株あたり2,520円

  • 買付期間:2025年5月15日~6月25日(30営業日)

  • 買付下限株数:7,277,000株(成立要件)

  • 買付代金総額:約552億円

今後の見通し

本TOBが成立すれば、日本道路は上場廃止となり、清水建設グループにおける完全子会社化が実現します。

今後はグループ内でのリソース共有や戦略的再配置が進められ、インフラ整備や都市開発など、

より包括的なプロジェクト推進が可能となると見られます。