双日、日本エイアンドエルを買収へ──樹脂事業を強化し新たな成長基盤構築

双日株式会社(2768)は、住友化学(4005)および三井化学(4183)とともに、

日本エイアンドエル株式会社(大阪市)の株式売買契約を締結。必要な手続きを経て、

2025年7月に株式66.5%を取得し、同社を連結子会社化する予定です。

買収対象企業の概要

  • 日本エイアンドエル株式会社は、住友化学と三井化学の合弁により設立された樹脂メーカー。

  • 主力事業は、**SBRラテックス(合成ゴム)およびABS樹脂(耐衝撃性プラスチック)**の製造・販売・研究開発。

  • 自動車、家電、建材、紙加工など多様な産業への素材供給を行っています。

買収の背景と目的

本件M&Aの背景には、住友化学と三井化学による事業ポートフォリオの見直しがあります。

両社は近年、成長領域への経営資源の集中を図る中で、日本エイアンドエルにとってより成長余地のある新体制を模索していました。

一方、双日はグローバルに素材・化学品事業を展開しており、

同社のネットワークと販売チャネルを活用することで、日本エイアンドエルの製品開発・市場展開力を飛躍的に拡大できると判断。

今回の買収により、双方にとってのシナジー創出が期待されます。

今後の展望

双日は今回の買収を通じて、高機能樹脂分野での競争力強化と収益基盤の拡充を狙います。

とくにグローバル市場での事業拡大や、サステナブル素材の開発加速など、戦略的パートナーとしての役割が一層強化される見込みです。