【速報】NTTドコモ、CARTA HOLDINGSをTOBで買収へ

電通グループと連携強化、D2Cとの機能統合も視野に非公開化を目指す

NTTグループの中核企業である株式会社NTTドコモ(東京都千代田区)は、

デジタルマーケティング大手の株式会社CARTA HOLDINGS(3688)の株式等を公開買付け(TOB)により取得し、非公開化する方針を発表した。

TOBはCARTA HOLDINGSおよびその親会社である株式会社電通グループ(4324)との業務資本提携契約のもとに進められ、

CARTA側は賛同を表明。TOB完了後、同社株式は上場廃止となる見通し。

買収の狙いとシナジー

NTTドコモは、CARTAの非公開化によって以下の戦略的なシナジーを目指す:

  • 1. 総合的マーケティング支援
    ドコモが保有する膨大なユーザーデータと、CARTAの広告運用・デジタルマーケティングのノウハウを掛け合わせ、

広告主へのマーケティング支援を強化。

  • 2. 販売チャネルの拡大
    両社の商流や取引ネットワークを融合し、新たな販路開拓を加速。

  • 3. D2Cとの機能統合
    NTTドコモと電通グループの合弁会社株式会社D2Cとの連携を強化し、マーケティング領域での生産性・競争力の向上を図る。

TOB概要

項目 内容
対象銘柄 株式会社CARTA HOLDINGS(3688)
買付価格 普通株式:1株あたり2,100円
新株予約権(第10・11回):各1個あたり40,800円
買付予定株数 11,928,855株(上限なし)
下限株数 3,425,400株(保有割合:約28.7%)
買付期間 2025年8月下旬開始(予定)/20営業日
買付代金(予定) 約249億円(24,932百万円)


■ 今後の展望

本件TOBは、NTTドコモが目指すスマートライフ事業の深化と拡張の一環。

データドリブンな広告ビジネス強化を背景に、電通グループとの連携も含めた広告×通信の垂直統合戦略が加速する見通し。

CARTAは長年にわたりインターネット広告業界を牽引してきたが、今後は非上場化により、より柔軟かつ迅速な経営判断が可能となる。