農業×テクノロジーで“食の未来”に挑む
更新日:2025年7月4日
自動車部品大手の株式会社デンソー(6902)は、オランダの種苗メーカーAxia Vegetable Seeds B.V.の全株式を取得し、子会社化したと発表した。買収額は非公表。
■ 事業の融合:農業×先端技術
デンソーはこれまで自動車領域で培ってきた画像認識・AI・工業化技術などの知見を活かし、農業領域=“食農分野”への本格進出を進めている。
Axiaは、高収量・高品質・耐病性を兼ね備えたトマト品種の育種技術に定評があり、世界の温室農業市場で強いプレゼンスを持つ。
■ 買収の目的と今後の展開
今回の買収で両社は以下のようなシナジー創出を目指す:
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デンソーのAI・画像認識技術を品種開発に導入し、開発スピードを向上
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気候変動に対応可能なトマト品種の共同開発
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栽培プロセスの自動化・スマートファーム化による収量最大化と労働負荷軽減
これにより、デンソーは食料安全保障・持続可能な農業という社会課題に対して、技術と産業の力で貢献していく構え。
■ 編集部コメント
自動車業界の技術が“トマト”に転用される時代が到来。Axiaの種とデンソーのAIが合体することで、「農業×工業」のモデルケースとなる可能性がある。