上場廃止へ 金融×通信連携を視野にグループ連携を強化
更新日:2025年7月11日
NTTドコモ(東京都千代田区)は、住信SBIネット銀行(7163)に対する**公開買付け(TOB)**を完了し、全株式37,274,118株を取得。
本TOBにおいては買付下限・上限を設けておらず、応募株全数を取得した。
これにより、住信SBIネット銀行は上場廃止となる見通しで、ドコモは住信SBIネット銀行を持分法適用関連会社とする。親会社であるNTTも間接保有により「その他の関係会社」に該当。
■ 背景と目的
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住信SBIネット銀行はネット専業銀行として住宅ローン、カードローン、法人向けサービス等に強みを持ち、顧客基盤とFintech領域での成長力が評価されていた。
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NTTドコモは、スマートライフ事業の拡充を進める中で、金融・決済分野の強化を重要戦略の1つと位置付けており、今回のTOBはその一環。
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通信顧客基盤とネット銀行の金融サービスのクロスセル(相互販売)やデータ連携など、通信×金融の融合によるシナジー創出が狙い。
■ 今後の展望
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ドコモは金融サービスの多様化を加速し、d払い・dカード・dポイントといった自社サービスとの連携を深める。
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住信SBIネット銀行は、非上場化により中長期的な事業成長に向けて柔軟な意思決定が可能に。
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グループ横断でのマイナンバー・ID連携、信用スコア連動、住宅ローンDXなど新たなFintechモデルの構築が期待される。
■ スキーム詳細
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取得株式数:37,274,118株(下限・上限なし)
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決済開始日:2025年7月17日(予定)
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上場廃止:今後、東京証券取引所スタンダード市場より所定の手続きを経て実施予定