吉本興業HD、XRライブ・VTuber事業のバルスを子会社化

〜FANYとの連携でお笑い×バーチャル領域を強化〜

2025年7月14日、吉本興業ホールディングス株式会社(大阪府大阪市)は、グループ会社である株式会社FANY(東京都新宿区)を通じて、XRライブ制作やVTuber事業を手がけるバルス株式会社(東京都中央区)を完全子会社化したと発表した。

■ 買収の背景と目的

FANYは、吉本興業グループのオンライン事業中核会社として、チケット販売やファンクラブ運営、コンテンツ配信、クラウドファンディング、メタバース事業などを展開。一方のバルスは、VTuberプラットフォーム「SPWN」の運営をはじめ、XRライブやアニメ制作に強みを持ち、バーチャル領域における確固たる実績を誇る。

今回のM&Aにより、FANYとバルスのリソースを融合し、以下のような新たなエンターテインメントの創出を目指す。

  • お笑い芸人とVTuberのコラボ企画

  • XR(拡張現実)を活用した次世代ライブの開発

  • タレント起用のオリジナルアニメ制作

  • FANYとSPWNの統合によるプラットフォームの強化

  • VTuberを活用した地域創生や自治体連携プロジェクト

■ M&Aの概要(公表情報)

  • 買収主体:株式会社FANY(吉本興業HDの子会社)

  • 被買収企業:バルス株式会社

  • 取得株式:全株式(100%)

  • 取得日:2025年7月14日

  • 取得価格:非公開

■ 今後の展望

バーチャルとリアルの融合が進む中、XR・VTuber分野の成長性に着目した本件M&Aは、吉本興業の「お笑い×テクノロジー戦略」の中核を担うものとなる。芸能×バーチャルエンタメの境界が曖昧になる今、新たなコンテンツの創出が業界内外から注目を集めそうだ。